カリプソの蛍光ピンクとの比較でお話しすることが多いフレアですが、自然な雰囲気に溶け込むピンクというと違いが分かりやすいかもしれません。インパクトあるカリプソピンクは、一目見て「あ、カリプソ」とわかるピンクですが、フレアはそれよりやさしい誰にも好まれそうな愛されピンク。 野の花のような自然な花材とも似合います。
セアノーサス「マリーサイモン」。淡いピンクの小さい花です。 個性の少ないさりげない花ともうまく引き立てあうようなピンク素材「フレア」です。
使った花材はフレアと赤い淵のコルディリネ。
少なめの水で大丈夫なので、蒸散が激しくても安心です。
猛暑で花傷みの激しい季節の活け込みにこそ、南国の花材が活躍します。
もちろん空調されている場所であれば安心ではありますが、エアコンから発する風も花の大敵でもあります。
傷みが出始めても色のインパクトで見せられるような活け方、そしてエアコンの風も防げる活け方ってどんな感じ?と考えました。
南国の花となると黄色に赤にストレリチアのオレンジ。。。という花選びが多く、南国の限定的なイメージがついて回る感じもあります。好みが分かれ(というか場所の雰囲気にあわせるのも難しいこともあり)ますが、ちょっとシック系の南国の花を選べば、都会的な空間にもマッチしますよ。
前回ご覧いただいたピンクの花束です。
可愛いピンク、かっこいいピンク、ピンクも見せ方でいろいろです。
アイボリーをバックにしたピンクです。
ナチュラルな雰囲気でピンクのかわいらしさがそのまま出ます。
同じ花束を赤いペーパーでラッピングすると、少しだけ主張のある強い華やかでリッチなピンクにも見えます。
グレーをバックにすると、ちょっと渋いシックなピンクを演出することができます。
同じかわいらしいピンクの花束が、かっこいい系の花束に変身できます。
落ち着いたブラウンをバックにすると、少し季節感が出てきます。
可愛いピンクがシックな秋の花束のようにも見えそうです。
これに組み合わせるリボンやヒモの色や質感を変えることで、同じピンクの花束が変幻自在に。
ピンクの楽しみは無限大です。
ピンクにもいろいろありますが、色相や質感の違うものをあつめて ピンクだけの花束にしました。
ピンクの「フレア」と今が旬のケイトウ「ボンベイピンク」、左上に見えるのはクルクマ「ピンクパール」です。
モフモフの質感と、クルクマのガラスのような透明感、主役のモカラ「フレア」とで、ピンクですけどしっかり3色です。ピンクのかわいらしさ、ハッピーな感じを出すために、あえて黒っぽく見えるグリーンを入れていません。ラッピングは白、コロンと丸く仕上げています。 ひとつひとつの花材の質感を強調するために、お花はグループにして束ね、混ぜ混ぜしていません。
暑さにも比較的強いピンク色の花達で、夏もピンクを楽しみましょう。
デンファレというと飾るシーンにある一定のイメージがありませんか。
お墓参り用の出来合いの花束に挿し色として入っているアンナとか、
量販店の束売りのコーナーの定番とか。
デイリーフラワーとして人気のある花ではありますが、それだけでなく微妙な色合いを生かして飾ることのできるデンファレもいろいろあるのです。
今回紹介しているいちごだいふくも最初に見たときから無彩色な少しシャビーな空間においてもおしゃれに見えるかなと直感しました。
シャビーシックとは 「使い古された味わいがあるが、品や優雅さがある」という意味でファッションやインテリアでよくつかわれる言葉です。
品のいいピンク色が、無彩色な少し使い古されたような風合いに自然にマッチします。
ワイヤリングした花で飾ったシャビーな花器。
こんなふうにしてガーデンパーティなどに使ってもおしゃれですね。↓